2009年 03月 28日
Good-bye DONNA!! |
今日は朝日放送主催「ドラマティック・ピアノコンチェルト」と題するソリスト三名によるラヴェル、リスト、チャイコフスキーの協奏曲による演奏会でした。K
ソリスト達は18、20、24歳という若々しい面々でしたが「ピティナ」というピアノ指導者協会主催のコンクールで入賞、海外コンクール歴のある人達だったので揃って中々の名演でした。特に最後を飾った関本昌平君のチャイコフスキー第一番はチャイコのダイナミズムと共に日本人らしい繊細な音で綴るピアニッシモが特筆もの。シンフォニーホールを埋める聴衆の気を惹き付けて離さないそれは見事な美しさでした。
今日、実は大阪センチュリー交響楽団が誇るホルニスト、日本オーケストラ界の中で最高のソロを聴かせてくれ、オーケストラ全体の響きを変えるパワーの持ち主Donna Dolson女史出演の最後の演奏会だったのです!
昨年から橋下大阪府知事の唱える緊縮財政改革の為の「大阪維新プログラム」の元、私達オーケストラは来年度府からの補助金を一挙四分の一にカットされる訳です。彼女は入団当初から特別契約団員としてプレーしてきましたが、そのお陰で特別契約枠を継続する事が困難になり彼女の契約更新が成立しなかった訳なのです。
私達は野球やサッカーの様に個々に年棒契約するのではなく世間のような給与体系の元仕事をしています。ただしコンサートマスターや特に要となるポジションに対しては特別契約枠を設けているオーケストラが多いのが実情です。
それが適わない状況になってしまった訳で優秀なプレーヤーを失うという悲しい現実がやって来たと言うしかありません。
公的助成の全くないアメリカのオケでは特定のポジションに夫々個別のスポンサーを募るというような最近流行のネーミングライツではありませんがネーミングポジション?の様なシステムがあります。
そのような寄付行為を大事にする歴史のない日本で、しかも私達のような府の元に組織された「財団法人」では問題が多くて実現は難しいですしね。
しかし橋下知事から私達センチュリー交響楽団にもっと民間からの助成を獲得するよう要請されている今こそこのような体制を整えていかないといけない時だと思っています。
定期のソリストだったホルンの名手ブラトコヴィッチとの写真 photo by K
今日は終演後彼女にステージ袖でお別れ。
事務局からの花束や楽員有志の想い出の写真や手書きメッセージカードで作った手作りアルバム、思い思いのプレゼントを手渡したりして涙の別れを惜しんでいました。
I hope her for her happiness in U.S.A.!! K
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Danke schoen.
by prost-familie
| 2009-03-28 20:45
| ニュース