2006年 09月 15日
バスとバスのアンサンブル |
今日は10月1日いずみホールでのコンサートに協演を依頼されたバス歌手山本さんと初めてのソロ合わせをしていた父Kです。
モーツァルトが最晩年に作曲したコンサートアリア"Per questa bella mano"(この美しき御手の為に)KV.612。バス歌手の為のオーケストラ伴奏付きの非常に美しいアリアになんとコントラバスの難しいオブリガートが付いている珍曲。当時歌劇場のオーケストラにピシェルベルガーというコントラバスの名手がいてその人と協演したいと考えたバス歌手ゲール(魔笛初演の時にザラストロ役を務めた人)がモーツァルトに依頼してできた曲です。
山本さんの素晴らしく豊かな声量のバスとその柔軟な音楽と共にコントラバスを思いっきり唄わせてアンサンブルが出来、最後はしっかり盛り上がって楽しい一時を過ごしました。本番はオーケストラとの協演なのでさらに楽しみです、さらわねば。
ただこの曲は現代のコントラバスとは異なった調弦方法の楽器(古楽器ヴィオローネ)の為に書かれていて現代の調弦方法(4度調弦)で弾くとなると非常に難しくなる上、演奏効果もあがらないのでKは昔の調弦方法そのままに演奏します。
(ちなみに普通は上からg-d-A-E4度調弦、今回はa-fis-d-A3度4度の混合調弦)
これは弦楽器奏者にとってはドレミファをもう一度最初から練習し直すくらい大変なことなのですが、出てくる音はたいして変わらないので今日も山本さんに説明するのに一苦労。結局よくわかって頂けず、もうこれから人に説明するのはやめようと思ったKでした。
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Danke schoen.
by prost-familie
| 2006-09-15 21:46
| コンサート