2009年 05月 30日
オーディション丸二日間 |
昨日今日と二日続きで入団試験の審査が続いたKです。
昨日はセンチュリー交響楽団ヴィオラ次席(副首席)のオーディションが服部緑地のセンチュリー練習場で、今日は「神戸市室内合奏団」のヴァイオリンとコントラバスのオーディション審査員を依頼され審査に行っていました。
オーディション会場、神戸芸術センター(左)とセンチュリー練習場(右)
あらためて思う事ですがオーケトラのオーディションとは実に厳しいものです。
音楽監督、コンサートマスター、楽員の居並ぶ前で協奏曲を弾き、オーケストラの中での難所(オーケストラスタディ)をたった一人で弾かねばならずそれも極短時間です。失敗は取り返しがつきません。
センチュリーの場合は協奏曲の課題2曲を弾く一次試験で残った者が二次のオーケストラスタディの試験に進む形。最初はピアノ伴奏付きですが二次は今一度協奏曲をピアノ付きで演奏した後一人でオーケストラスタディを弾くというスタイルです。
マエストロからその場で注文がつけられどれだけ応えられるか(もちろん演奏で)で審査される事もあり過酷です。
今日の神戸市室内合奏団のオーディションは少し違った形です。
一次試験で課題の協奏曲をピアノ伴奏付きで弾く所までは同じですが、その後に神戸室内合奏団のメンバーの中に入って室内楽を演奏するというもの。
全国からこのオーディションの為にやってきて一次での一人持ち時間はたった5分強。今日のために海外から一時帰国した人もいるのですが大人数ですから致し方ありません。
それをクリアしてようやく室内楽スタイルの二次試験です。室内合奏団は極小編成の四重奏や五重奏という形での仕事も多いためメンバーとどのようなやり取りで演奏できるかということが重要課題だからでしょうか。
練習なし全くぶっつけ本番で室内楽グループに入って室内楽を演奏する・・それによって審査されるというのは過酷です。
自分のパートの音を正確に弾くだけではなく、音を出したその瞬間に他のメンバーとの折り合い、バランス、音の整え方、音の長さetc.瞬時に判断、調整しなければなりません。
また大事なモティーフを意識してしっかり唄い込む、逆に裏に回るべき所では音量を控えめにしなければなりません。 物を言う時にはそれ相応しっかりはっきり主張出来なければなりません。
それら全てをこなしつつ初対面のプレーヤーと共に楽譜を忠実に演奏するとんでもなく大変な作業です。
今日のヴァイオリンの二次の場合バッハ無伴奏パルティータから二曲弾いた後、ハイドンの四重奏曲「ひばり」の一楽章を最初はファーストヴァイオリン、二回目はセカンドヴァイオリンを受け持ち、2楽章・終楽章とまたファーストを弾くというもの。
コントラバスなしでロッシーニを練習するメンバー
コントラバスはロッシーニの弦楽ソナタ3番(オリジナル編成Vn,Vn,Vc,Kb)を合奏団メンバー3名に混じって全楽章弾くというもの。二次に残った6人次々と入れ替わって同じ曲を聴き較べるのは審査する方はまだしも演奏する受験者はさぞ大変だった事と思います。
オーディションの為に受験者の人達は一体どれだけの時間を費やして準備して来たのか私達は痛い程わかります、それが極短い時間の演奏で判断される訳で過酷すぎますが、これはプロなら誰でも通過する試練なのです。
今日は朝早くから夜までかかった長時間のオーディションでしたが、共に審査にあたった岡山潔教授、クルト・グントナー教授、久合田緑教授の方々と音楽、アンサンブルなどについて色々な話ができましたし、受験生達の様々な演奏スタイルを聞く事ができて実に充実した一日でした。 K
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Danke schoen.
昨日はセンチュリー交響楽団ヴィオラ次席(副首席)のオーディションが服部緑地のセンチュリー練習場で、今日は「神戸市室内合奏団」のヴァイオリンとコントラバスのオーディション審査員を依頼され審査に行っていました。
あらためて思う事ですがオーケトラのオーディションとは実に厳しいものです。
音楽監督、コンサートマスター、楽員の居並ぶ前で協奏曲を弾き、オーケストラの中での難所(オーケストラスタディ)をたった一人で弾かねばならずそれも極短時間です。失敗は取り返しがつきません。
センチュリーの場合は協奏曲の課題2曲を弾く一次試験で残った者が二次のオーケストラスタディの試験に進む形。最初はピアノ伴奏付きですが二次は今一度協奏曲をピアノ付きで演奏した後一人でオーケストラスタディを弾くというスタイルです。
マエストロからその場で注文がつけられどれだけ応えられるか(もちろん演奏で)で審査される事もあり過酷です。
今日の神戸市室内合奏団のオーディションは少し違った形です。
一次試験で課題の協奏曲をピアノ伴奏付きで弾く所までは同じですが、その後に神戸室内合奏団のメンバーの中に入って室内楽を演奏するというもの。
全国からこのオーディションの為にやってきて一次での一人持ち時間はたった5分強。今日のために海外から一時帰国した人もいるのですが大人数ですから致し方ありません。
それをクリアしてようやく室内楽スタイルの二次試験です。室内合奏団は極小編成の四重奏や五重奏という形での仕事も多いためメンバーとどのようなやり取りで演奏できるかということが重要課題だからでしょうか。
練習なし全くぶっつけ本番で室内楽グループに入って室内楽を演奏する・・それによって審査されるというのは過酷です。
自分のパートの音を正確に弾くだけではなく、音を出したその瞬間に他のメンバーとの折り合い、バランス、音の整え方、音の長さetc.瞬時に判断、調整しなければなりません。
また大事なモティーフを意識してしっかり唄い込む、逆に裏に回るべき所では音量を控えめにしなければなりません。 物を言う時にはそれ相応しっかりはっきり主張出来なければなりません。
それら全てをこなしつつ初対面のプレーヤーと共に楽譜を忠実に演奏するとんでもなく大変な作業です。
今日のヴァイオリンの二次の場合バッハ無伴奏パルティータから二曲弾いた後、ハイドンの四重奏曲「ひばり」の一楽章を最初はファーストヴァイオリン、二回目はセカンドヴァイオリンを受け持ち、2楽章・終楽章とまたファーストを弾くというもの。
コントラバスはロッシーニの弦楽ソナタ3番(オリジナル編成Vn,Vn,Vc,Kb)を合奏団メンバー3名に混じって全楽章弾くというもの。二次に残った6人次々と入れ替わって同じ曲を聴き較べるのは審査する方はまだしも演奏する受験者はさぞ大変だった事と思います。
オーディションの為に受験者の人達は一体どれだけの時間を費やして準備して来たのか私達は痛い程わかります、それが極短い時間の演奏で判断される訳で過酷すぎますが、これはプロなら誰でも通過する試練なのです。
今日は朝早くから夜までかかった長時間のオーディションでしたが、共に審査にあたった岡山潔教授、クルト・グントナー教授、久合田緑教授の方々と音楽、アンサンブルなどについて色々な話ができましたし、受験生達の様々な演奏スタイルを聞く事ができて実に充実した一日でした。 K
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Danke schoen.
by prost-familie
| 2009-05-30 23:59
| 日常