2007年 05月 26日
作曲家江村哲二VS脳科学者茂木健一郎 |
ここ4日間サントリー音楽財団コンサート、トランスミュージックシリーズの第五回、作曲家江村哲二さんの作品をメインに据えた演奏会の練習にかかりきりだったKです。
今回は江村さんのハープ協奏曲(1997)と今回が初演になる委嘱作品
「<可能無限への頌詩>語りとオーケストラのための」に加えて、武満徹:ノスタルジアーアンドレイ・タルコフスキーの追憶にー(1987)(ヴァイオリン独奏と弦楽)というプログラム。
指揮:齊藤一郎、ハープ独奏:篠崎和子、ヴァイオリン独奏:大谷玲子という顔ぶれで綿密に練習を重ねてきて今日がいずみホールで演奏会本番。
いつも現代音楽の演奏会は準備が大変です。
脳科学者で作詩の茂木さんが曲中いずみホールの客席中をあちこちへ神出鬼没で語りを挿入するのでリハーサルで動線や聞こえを確認。効果音としてのドアを閉める音が実際には期待したほどしなくてスタッフが大太鼓のバチでたたいて音を出すことにしたりと演出も。
この曲の製作過程での江村さんと茂木さんとの間でのやり取りがリアルタイムで掲載されたブログを読んでいたので今日は色々興味深く演奏させてもらえました。
頭の中に鳴る響きを「聴いて」五線譜上に固定していく作業としての作曲。
ヴァイオリンの独奏を加える。ステージ奥のバルコニーで演奏する。朗読の場所を次々変えるetc.色々な発想が付け加えられていく課程など知ることができて面白い。
それにしても作曲家というのは凄い才能の持ち主です。
今回のテーマ「クオリア」(感覚の持つ質感)を強く感じさせる響きやその変化が随所にちりばめられていました。
江村さんのブログでも練習風景がご覧頂けます。
左端は協奏曲ソリストの篠崎和子さん,現代曲の演奏会らしい珍しい風景です。
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Danke schoen.
by prost-familie
| 2007-05-26 23:55
| コンサート